2021/04/05 15:48



葛川寺息障明王院は滋賀県大津市葛川坊村町にある天台宗の寺院です。

本尊は千手観音。近畿三十六不動尊第27番札所。びわ湖百八霊場第18番札所。


明王院の創建は平安時代初期の貞観元年(859)、相応和尚(そうおうかしょう)が地主神社の祭神である思古淵神から当地が霊地という事の御告げがあり、この地を訪れると思古淵神の化身と思われる2人の童子、常喜(浄鬼)と常満(浄満)が現れました。


2人の導きで比良山深い、霊瀑と言われる三の滝で荒行を七日間、閉眼合掌、一切の飲食を断って参籠に徹し、満願の日、観念をこらして深い滝壺をみつめたところ、瀑水のうちに火焔を帯びた不動明王が姿を表しました。この瞬間、生来の念願成就を果たした和尚は、思わず深い滝壺に飛び込んで、明王の御体に抱きついたところ、これが一本の桂の古木と化して水上に浮かんだので、直ちにこの霊木を引き上げて持ち帰り、三つに切って不動明王を刻んだとされています。

その後、堂宇を設けて安置したのが明王院の始まりと伝えられています(この霊木から3躯の不動明王像を得て、葛川明王院、比叡山無動寺、伊崎寺の3寺で祭った事から天台修験の三大聖地として特別視しました)。

毎年718日、相応和尚が三の滝の滝壺に不動明王を感じて飛び込んだという故事にちなみ、勢いよく回して止められた大太鼓の向こうに行者が合掌しながら飛びこえるという勇壮な行事太鼓廻しが行われます。


葛川息障明王院  
住所 : 大津市葛川坊村町155 MAP
TEL: 077-599-2372
拝観時間:午前9時~午後430
拝観料:無料
御本尊:不動明王立像 千手観音立像 毘沙門天像 (重要文化財/平安時代後期の作とされる)
★毎月(7月は除く)18日は護摩祈祷の日です。14時から本堂において開かれています。


アクセス
★電車:JR湖西線「堅田」駅より、江若バス「坊村」バス停下車 徒歩約4分運行期間は、春分の日から12月第1日曜日までの土休日限定運行のみ)堅田葛川線時刻表
★車:湖西道路「真野」ICより約30分
駐車場:葛川市民センター駐車場 約40台(無料)MAP