2024/02/15 11:58




前回は、栃の実に灰を被せアクを抜く作業をお伝えしました。
今回は、最後の仕上げ!栃餅を搗く作業をお伝えしてゆきます!



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前日準備しておいたもち米と栃の実など沢山の荷物を抱えて、餅つきをされている会場に向かいました。





おくどさんで、もち米と栃の実を蒸していきます。




蒸すと栃の実が綺麗な黄色になり、とても美味しそう。
さて、ここからいよいよ、石臼に蒸しあがったもち米と栃の実を入れ 搗いてゆきます。

米粒を潰しつつ、栃の実もしっかり潰す。
もたもたしていると、冷めてしまうので手早く進めます。
私も挑戦してみたのですが、なかなか力が入らなく上手く出来なかったのでベテラン勢にバトンタッチ!



もちが搗きあがると、総出でもちを丸めてゆきます。
(この時に、あんこを中に入れ丸める方もいます。)
みんなで餅を丸めるなんて子供の時以来で、とても楽しかったです。



搗きあがると、綺麗な茶色の餅になりました!不思議!
搗き立ての餅を味見してみましたが、風味が格別でした。
搗き立て、最高!


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栃餅が出来るまで、約3ヶ月かかりました。
一つ一つの作業が、単純そうに見えて難しく、長年の経験と感覚があってこそなんだなぁということ、
話には聞いていたけれど、本当に時間と手間がかかるんだなぁということを実感しました。


「 その年によって栃の実の出来がちゃうから、アクの抜き方を失敗してもうて、せっかく作ったのに食べられへんかったっていう年もあった。」
「 昔は、温度計やタイマー・計りなんて便利なもんはなかったから、一升枡で計って、あとは感覚。」
「 おばさんでも、まだまだ。」


文化遺産などの『もの』として残していくことも大事だけれど、
こういった話や、昔からの知恵や技などの『文化』を次の世代に受け継いでいくことも
やはり大事なのではないのかな、と今回強く思いました。

改めまして、栃餅作りにご協力いただきました地域の皆様!
本当にありがとうございました!