2022/10/07 16:21
1200年程前、インド発祥の仏教が大陸から、鯖街道葛川地域を経て京都に伝わったという説があります。葛川坊村の地主神社と明王院においても、日本の神道と共に、我々は仏教を大切に育んできました。重要文化財である地主神社境内で、2500年の歴史ある仏教文化を象徴する伝統的なスリランカの「舞」と、学生が点けるキャンドルの「灯火」。
2022年11月26日(土)、地元住民と京都の学生、スリランカの方たちの3者によるイベントを開催しました。
25日には葛川小中学校でも公演があり、舞踊の前にはスリランカの食べ物、動物、植物、街の様子、お金など、色々なことを写真を用いて紹介してくださいました。踊り子さんたちからは「切手のないおくりもの」という歌を、子供たちからは「こころやさしい葛川」という歌を贈りあいました。
当日は11月末には珍しい晴天に恵まれ、朝から実行委員会、スタッフ、マルシェの出店者の方たちが準備を始め、京都の学生ボランティアの方々も会場に到着し、だんだんと賑やかな雰囲気ができてきました。
11時からマルシェが始まり、スリランカの雑貨やライブペイント、焼き芋やバスソルト作り体験などが並びました。
14時からのスリランカ舞踊(キャンディアンダンス)にもたくさんの人が訪れました。地主神社の大神主さんが見守る中、エキゾチックな音楽と美しい衣装の踊りが演じられ、とても神秘的な雰囲気になりました。
イベントの最後には学生団体SAPによるキャンドルナイトの明かりが灯され、境内を優しく照らしていました。
幻想的な雰囲気の舞とキャンドル、和やかな空気のマルシェやライブペイント、鹿肉コロッケや豚汁など、素晴らしいイベントになりました。山奥の地域ながら165人の方。
イベントに足を運んで下さった方、スタッフの皆様、ありがとうございました!
会場の様子や、スタッフの方へのインタビューや会場の様子をまとめた動画を作っていただきましたので、ぜひご覧ください。
総括編:
インタビュー編:
マルシェ編:
踊り子さんのオフショット
主催 「舞と灯火」実行委員会
後援 葛川まちづくり協議会、大津市、滋賀県
協力 スリランカ教育支援基金、スリランカ日本教育文化センター、
開催スタッフ一同 63名(実行委員、地元住民、支援学生等)
▼▼▼▼イベント概要▼▼▼▼
◆開催日時 2022年11月26日(土)
11:00~17:00(舞踊公演 14:00~)
◆開催場所 葛川 地主神社境内
滋賀県大津市葛川坊村町116 https://goo.gl/maps/G9rRrjyg2CoHg4nH9
◆ イベントスケジュール
11:00 マルシェ・ワークショップ
14:00 スリランカ舞踊公演
15:00 キャンドルナイト点灯
16:00 マルシェ終了
17:00 キャンドルナイト終了
◆ マルシェ・ワークショップ
① スリランカ雑貨チャリティバザー
カラフルな色合いのスリランカ雑貨たち。スリランカの学生さんたちの活動費に充てられます。
② アロマオイルトリートメント
アロマの香りと、指先から血行を良くするハンドマッサージ
所要時間 5~10分
費用 500円
③ アロマバスソルト作り体験
寒い季節にぴったりな、いい香りと身体を温めるバスソルト作り
所要時間 5~10分
費用 500円
④ リース・キャンドルホルダー作り体験
季節を楽しむリース作り。
キャンドルホルダーにも使用出来ます。
所要時間 40分
費用 1000円
◆ SNECCスリランカ舞踊
スリランカのNGOであるSNECC(スリランカ日本教育文化センター)の学生等で構成されたスリランカの伝統舞踊団。今回は3名のダンサーが方が来日し、日本全国を巡り踊りの公演をされます。
スリランカの伝統舞踊はキャンディアンダンスと呼ばれ、スリランカ中部のキャンディという地域を起源としています。
病魔を払う舞、仏陀に祈りを捧げる舞、戦士や孔雀を模した舞などが、きらびやかな衣装と力強い動きで表現されます。普段観ることのできない舞をお楽しみ下さい。
◆ 同志社大学SAP キャンドルナイト
同志社大学の学生で構成された団体で、正式名称はShinmachi Activate Project(新町 アクティブ プロジェクト)。政策学部と社会学部の2学部から成り立つ新町キャンパスを活性化させることを目的に活動されています。
普段はキャンパス周辺の高齢者施設や幼稚園などに出向き、キャンドルアートを通した交流活動をしています。また12月にはメインイベントである新町祭を開催。
当日は地主神社や明王院を幻想的なキャンドルの光でライトアップします。
◆ 日本とスリランカの仏教
仏教(主に大乗仏教)が インドからシルクロード、中国 朝鮮半島を経て日本へ伝わったのは公式には紀元後6世紀とされるが、別の伝来ルートが存在した可能性も指摘されている。
有力な説の一つに、紀元後800年代に若狭街道(鯖街道)から葛川地域を通じて仏教文化が京都、奈良に伝わったという説がある。
一方、スリランカ(セイロン島)へは、かなり早い時代に主に上座仏教が伝来した。アショーカ王による治世の紀元前3世紀頃、同王の息子とも弟ともされるマヒンダ長老の一行が、仏教をインドからスリランカに伝えたと伝えられている。
監修:京都産業大学文化学部 志賀浄邦教授 (専門分野:インド仏教、インド哲学)